上海の小売店が要求する「入場料」の実態

執筆者:阿部宏忠 2004年7月号
カテゴリ: 国際 経済・ビジネス
エリア: 中国・台湾

 上海には年収十万元(一元=約十三円)以上の富裕層が世帯全体の五%、約三十万世帯いるとされる。消費者の購買力が高まる中で、日本からの高級輸入品の市場浸透にも期待する声が多い。最近では、日本政府の輸出振興策も相まって、果物など農産物、日本酒、お菓子など食品を中国に輸出する動きも活発化してきた。 しかし、上海には商慣習上、大きな問題が存在する。上海では小売店に商品を納める際、小売店側から販売促進などの名目でさまざまな費用を要求される。こうした費用は関係者の間で「入場料」と呼ばれ、メーカーなど生産者側にとって軽視できない負担だ。上海の日系企業卸関係者によると、主な「入場料」は次の通り(なお、「入場料」には統一的な価格基準表があるわけではなく、取引希望企業と小売店の個別交渉で決まる)。(1)導入費……口座開設費を含み、安くて二―三万元、高い場合は十万元以上に達するときもある。異種アイテムごとにそれぞれ必要。(2)バーコード登録費……商品をバーコード管理するための費用。あるハイパーマーケットではアイテムごとに一店舗あたり二千五百元を徴収。(3)リベート(仕入れ割戻金)……センターフィー(商品を納入するメーカーや卸会社が小売店側に支払う配送センター使用料)込みで売上全体の七―八%を徴収される。

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