IATA 国際航空運送協会

執筆者:石山新平 2004年7月号

航空自由化時代、IATAは「過去の遺物」となるのだろうか。足並みの乱れるカルテルの現実―― 国際連合の専門機関や国際赤十字など、多くの国際機関が集まるスイスのジュネーブ。その西のはずれにあるジュネーブ空港ほど、世界の主要航空会社のトップたちが頻繁に利用する空港はないかもしれない。この空港の一角には、IATA(国際航空運送協会)のエグゼクティブ・オフィスがあるからだ。 IATAは世界百三十カ国以上の二百七十を超す航空会社が加盟する業界団体。その運営の最高意思決定機関として設けられている理事会(ボード・オブ・ガバナーズ)には世界の主要航空会社のトップ三十一人が顔をそろえる。本部自体はカナダのモントリオールに置かれているものの、最高経営責任者(CEO)の肩書を持つ事務局トップのジョバニ・ビジニャーニ氏らはここにいることが多く、理事を務める航空会社トップもしばしばジュネーブに顔をそろえる。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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