金融危機は、政府の財政危機、銀行危機、インフレ危機の3つの形をとる。これはケネス・ロゴフ・ハーバード大学教授の分類法だが、相互排他的ではなく、同時に起こりうるとともに、相互に関連している可能性もある。日本政府の財政危機についての議論が高まっているが、ロゴフ教授の分類法は示唆的で、銀行危機やインフレ危機も視野に含めて議論する必要がある。そこで、本稿では、①日本は財政危機なのか否か、②危機だとすれば破綻する可能性はあるのか、③破綻する場合にはどのようなシナリオとなるのか、について検討したいと思う。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン