タイのインラック政権は、“海外亡命中”のタクシン元首相の本格帰国に向けて舵を切ったようだ。というのも7月3日の閣議でパンサック・ウィンヤラット(1943年生まれ)を首相首席顧問(政策担当)に任命したからである。
「元ジャーナリスト」「影の実力者」などと紹介されることが多いパンサックだが、1970年代半ば以降、ことに80年代末期から現在まで歩いてきた道を辿ってみれば、彼が単なるジャーナリストでも影の実力者でもなく、タイの政治舞台における脚本家兼演出家であり、時には主役ですらあったことが判るだろう。
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