4月10日行われたペルーの大統領選挙は、1月15日付の本サイトで占ったように文字通り混戦となった。元軍人の左派ウマラ候補が終盤急速に盛り返して1位につけ、フジモリ元大統領の長女ケイコ国会議員が2位に食い込む結果となった(下表参照)。決選投票でケイコ候補が勝つとすれば、相手がウマラ候補の場合に限られるとの見通しも述べたが、フジモリ陣営にとっては願ってもない組み合わせとなったと言える。
だが、年率7%を超す高度成長が続くペルーで、外資への課税強化や所得再分配を説く左派候補を嫌って、中道3候補を支持した有権者が決選投票でこぞってフジモリの側に流れるかとなると、反フジモリ感情も根強いため、そう単純ではない。6月5日に予定される決選投票は、予断を許さない状況である。
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