米国によるミャンマー制裁解除の行方

執筆者:渡部恒雄 2012年4月11日
タグ: 中国 アメリカ
エリア: 北米 アジア

 アウン・サン・スー・チー氏が国会議員として当選したミャンマーの補欠選挙の結果について、米国は極めて肯定的な反応をしている。クリントン国務長官は、国交正常化に向けて数日中に大使を任命すると述べ、また金融や投資部門での制裁の段階的な解除を行なうことも示唆している。大使人事については、現在の特使のデレク・ミッチェルが任命されるのではないかという観測がワシントンで流れている。ミッチェルは中国専門家で、キャンベル国務次官補と近い関係にあるため、スムーズな移行が期待される人事ではある。筆者のワシントンCSIS時代の同僚で、日米同盟の強い支持者でもある。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
渡部恒雄(わたなべつねお) わたなべ・つねお 笹川平和財団上席研究員。1963年生まれ。東北大学歯学部卒業後、歯科医師を経て米ニュースクール大学で政治学修士課程修了。1996年より米戦略国際問題研究所(CSIS)客員研究員、2003年3月より同上級研究員として、日本の政治と政策、日米関係、アジアの安全保障の研究に携わる。2005年に帰国し、三井物産戦略研究所を経て2009年4月より東京財団政策研究ディレクター兼上席研究員。2016年10月に笹川平和財団に転じ、2017年10月より現職。著書に『大国の暴走』(共著)、『「今のアメリカ」がわかる本』、『2021年以後の世界秩序 ー国際情勢を読む20のアングルー』など。最新刊に『防衛外交とは何か: 平時における軍事力の役割』(共著)がある。
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