4月14-15日、コロンビアの保養地カルタヘナで開催された第6回米州サミットは、キューバの参加問題等をめぐりアメリカと中南米諸国の溝の深さと、米州における米国政府の指導力の低下を、これまでになく際立たせるものとなった。
まず会議は、オバマ大統領の警護に当たった米軍のシークレットサービスがナイトクラブで遊興の末、売春婦をホテルに連れ込むという場外スキャンダルが話題をさらう異例の幕開けとなった。関係者11人は開幕を前に本国へ帰還を命じられたが、不祥事を重く見たオバマ政権は内部調査の結果、報道によれば20日までに、関わった9人の軍人を警護局から解任するに至った。米軍をめぐるスキャンダルがサミットでの米大統領の面子をつぶすところまで及んだ形であり、懲戒の対象者はさらに増える模様で、米国内での波紋はおさまらない。
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