最近の大統領選挙キャンペーンで共和党の正副大統領候補の2人が繰り返し訴えている常套句がある。それは1980年の大統領選挙本選挙キャンペーンで現職大統領のジミー・カーターの再選を阻止するため、共和党大統領候補であったロナルド・レーガン元カリフォルニア州知事が繰り返し使っていた、「あなたの暮らし向きは4年前よりも良くなりましたか(Are you better off than you were four years ago?)」という決まり文句である。米国政治を長年見守ってきた専門家らにとっては聞き慣れた表現である。1980年以降も、再選を目指す現職大統領が、「経済・雇用問題」を主要争点として攻撃される際に使われることが多く、大統領選挙を現職大統領の信任投票(リファレンダム)に持ち込もうとする狙いがある。
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