24日、台湾の抗議船が尖閣諸島に接近、上陸を試みた、というニュースが流れた。実のところ、今回、尖閣諸島海域で日本、中国、台湾の公船がすべて顔をそろえ、対峙するという歴史上初めての出来事だった。興味深く、重要な示唆を含んでいるので、当時の状況をかいつまんで紹介したい。
24日午前2時45分、台湾北部・基隆市の港から台湾の活動家が乗った「全家福号」が出航した。「全家福号」の出航目的は航海の安全を守る民間信仰の媽祖という神様の像を、尖閣諸島に安置するためとされている。そして、「全家福号」の警護という理由で、台湾の海巡署(海保に相当)の巡視船4隻も台湾から出航した。「和星艦」「連江艦」という2隻の中型の巡視船と10018、10050という識別番号がある2隻の小型艇から編成されていた。
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