海上自衛隊は護衛艦よりインターネットを重視

執筆者: 2004年10月号
エリア: アジア

 海上自衛隊は来年度、毎年続けてきた護衛艦の建造を初めて見送り、その予算でインターネット環境を米軍並みに充実させる計画だという。 本来なら、来年度予算ではへリコプター搭載護衛艦「ひえい」の代替艦を建造する予定だった。代替艦は空母型護衛艦の二番艦で、一千億円という巨額の建造費がかかるが、海自にとっては虎の子の戦力。海自幹部は「それを見送ってでも情報通信拡充の必要がある」と力説する。 実は、指揮通信関係は海上自衛隊の弱点。ある海自幹部は「対テロ作戦支援のためにインド洋に派遣している艦艇の乗員と日本の家族を電子メールが結んでいるが、それすら満足にできていない」と語る。電子メールは民間の海事衛星通信(インマルサット)を通じて送られるが、通信費用がかさむため写真などの添付は制限されてしまうからだ。

カテゴリ: 軍事・防衛
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top