チャベス大統領の死去に伴い4月14日に行なわれたベネズエラの大統領選挙は、後継のマドゥロ候補(暫定大統領)が、野党反対派のカプリセス候補を1.6%差の接戦の末、辛うじて振り切るという予想外の結果となった。
カリスマを備えた絶対的指導者の威光を借り、国家資源を総動員して「チャベス主義」の継続を訴えた政権側にとって、この結果は大きな打撃である。昨年10月の大統領選挙でチャベス前大統領が11%の差をつけてカプリレス候補に勝利した時と比べ、大幅に票を失ったことになる。物不足、インフレなど経済状況の悪化や電力の不足、治安の悪化に対し改善の見通しがいっこうに望めない中で、声高に叫ばれた「社会主義の深化」などチャベス主義の継続と、反対派への対決姿勢に対して、同情票よりは批判票が集まる結果となったといえよう。
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