マレーシア総選挙の結果が6日明らかとなった。結果は与党連合・国民戦線が全222議席中133議席を獲得し、政権維持に成功した。政権交代を期待する声もあった野党連合・人民連盟の議席数は改選前より7議席伸ばしたものの、事前に陣営で「最低ライン」と見ていた100議席に届かない89議席にとどまった。
筆者は数日前、本サイト「中国の部屋」で「与党連合の退潮はさらに強まるものの、政権交代が起きるかどうかという意味では、野党連合があと一歩およばず、与党連合が逃げ切る」と選挙結果を予測した。基本的に予測通りの結果となったが、今回の選挙結果で勝敗以上にむしろ注目すべきは、マレー人と華人との間の亀裂がいっそう深まったという点であろう。与党連合が今後、マレー人をあらゆる面で優遇してきた「ブミプトラ政策」の見直しに踏み切らなければ、国家の解体をもたらしかねない深刻な民族対立を招くリスクが高まったことを理解すべきだ。
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