二〇〇四年のブッシュ大統領再選の原動力は、宗教票だったとされる。アメリカには福音派(エバンジェリカル)と呼ばれる熱心なキリスト教信者(プロテスタント)が推定八千万人もいる。多くがブッシュ大統領を支持している。 なかでも信仰上の主張を攻撃的に行なう人たちを、キリスト教原理主義者(ファンダメンタリスト)と呼ぶ。 ブッシュ政権を支えているのは、ネオコン(新保守主義者)と宗教右派だともいう。宗教右派とは福音派・原理主義者の別称だ。宗教保守とも呼ばれる。日本の共産党にたとえれば、ネオコンが前衛の思想・政治指導部で、宗教右派は手足となって動く大衆党員、というイメージだ。
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