東芝の救世主「西田厚聰」スピードダウンの懸念

執筆者:杜耕次 2005年10月号

スピードを武器に東芝のパソコン事業を立て直してきた「異色の男」は、社長となって全社の改革を実現することができるのか――。 学生時代は「IBMもソニーも、もちろん東芝も知らなかった」。大学院でフッサールの現象学について大論文を書き、今でもマルクス左派のドイツ人哲学者ユルゲン・ハーバーマス(七六)の著書を愛読する。学生結婚した妻の母国はイラン。新婚生活を送ったそのイランで照明機器を取り扱う東芝の合弁会社に入社したのは二十九歳の時だった――。 こんな風変わりな経歴の西田厚聰(六一)が六月二十四日、東芝社長に就任した。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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