国際論壇レビュー

中国「太子党」でボロ儲けした米金融機関の手口

 天安門への車突入事件の影響で、総会中は厳戒態勢だった (C)時事
天安門への車突入事件の影響で、総会中は厳戒態勢だった (C)時事

 3中総会――。5年に1回の中国共産党大会で選出された指導部が開く中央委員会の第3回目の総会である。3中全会ともいう。特に指導部交代後の3中総会は、新指導部の経済政策方針を決める重要会議と位置づけられる。とりわけ1978年12月に開かれた第11期3中総会は鄧小平指導体制による改革路線を決定し、中国を今日の繁栄に導いたきわめて重要な会議として記憶される。

 習近平体制発足を受けた3中総会が11月9日から12日まで、北京で開かれ、世界の目が注がれた。10月末には天安門広場でテロとみられる車突入事件が起き、総会3日前には山西省の共産党中央委本部前で連続爆発が起き死傷者が出た。不穏な雰囲気の中での3中総会となった。

フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
会田弘継(あいだひろつぐ) 関西大学客員教授、ジャーナリスト。1951年生まれ。東京外語大英米語科卒。共同通信ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長などを務め、現在は共同通信客員論税委員、関西大学客員教授。近著に『世界の知性が語る「特別な日本』』 (新潮新書)『破綻するアメリカ』(岩波現代全書)、『トランプ現象とアメリカ保守思想』(左右社)、『増補改訂版 追跡・アメリカの思想家たち』(中公文庫)など。訳書にフランシス・フクヤマ著『政治の衰退』(講談社)など。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top