【ブックハンティング】「スモール・イズ・インサイトフル」――革命は周縁から起こる!

執筆者:濱野智史 2014年5月31日
タグ: 日本
エリア: アジア
 『藻谷浩介対談集 しなやかな日本列島のつくりかた』
『藻谷浩介対談集 しなやかな日本列島のつくりかた』

藻谷浩介/著
新潮社

 「正直、日本はもうだめなのではないか」。本書の著者、藻谷浩介氏は、あとがきをこのように書き始めている。おそらくまっとうな感覚を持つ人であれば、いま、〈誰もが〉そう思っているのではないか。もちろん、私もそのうちの1人である。

 私事で恐縮だが、私は朝日新聞の論壇時評委員の仕事を、2011年の4月から3年以上続けている。毎月、山のように論壇誌や週刊誌が送られてくる。私はそれに目を通し、見るべき論文やコラムを取捨選択し、毎月1回開催される委員会で議論する。これが論壇時評委員の仕事である。

カテゴリ: 社会 カルチャー
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執筆者プロフィール
濱野智史(はまのさとし) 1980年東京生れ。批評家。日本技芸リサーチャー。慶應義塾大学環境情報学部、同大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。2011年から朝日新聞論壇時評委員。著書に『アーキテクチャの生態系』『前田敦子はキリストを超えた』、共著に『AKB48白熱論争』『希望論』など。2014年からは社会批評の視点を取り込んだアイドルプロデュースに乗り出し、6月15日に新アイドルグループをデビューさせる予定⇒ http://platonics.jp/
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