七月十一日火曜日の夕方、帰宅ラッシュの通勤列車を狙った爆弾テロがムンバイ(ボンベイ)で起きた。爆弾は車輛や駅の構内など七カ所で爆発、死者は百九十人を数え、負傷者も七百人を超えた。 だが、インド駐在の日本人ビジネスマンは、「ロンドンやマドリードでも同じようなテロが起きている今、インドはテロへの懸念の面でも先進国並みだというだけ」と語り、テロがインドの経済や社会に大きな影響を与える可能性は薄いと読む。実際、ムンバイ証券取引所の株価は、テロ後、一時的に下げたが、すぐに戻した。 事件後、イモヅル式に国内で逮捕された直接の容疑者は計八人。アフリカのケニアでも一人が拘束されている。いずれも、パキスタンに本拠を置くイスラム過激派「ラシュカレ・タイバ」の活動家とされるが、テロは決して“輸入品”ではない。
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