中国、ベトナム、韓国、インドなどでカトリック信者増加をもくろむ法王だが、思うほど容易ではなさそうで……。[ローマ発]四月十九日に就任二周年を祝うローマ法王ベネディクト十六世が、アジアにおける信者拡大という野心的取り組みを本格化させている。今年一月中旬、ベネディクト十六世は、カトリック教会内のアジア専門家をバチカンに招集。二日間みっちりと「中国問題」について集中討議させた。その数日後には、ベトナム首相として初めてグエン・タン・ズン首相がバチカンを訪問し、法王の歓迎を受けた。カトリック信者が急増する韓国のみならず、法王は北朝鮮情勢にも関心を持っており、三月下旬にはカトリック使節団が初めて平壌を訪れる。
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