【インタビュー】ジャファル・パナヒ(映画監督) 女子大生を潜り込ませたイラン「女人禁制」サッカー場

執筆者:草生亜紀子 2007年9月号
タグ: イラン 中国 日本
エリア: 中東

 腕や足を剥き出しにした男たちが競うスポーツを女性がスタジアムで観戦することは、一九七九年のイスラム革命以降のイランでは原則許されない。だが、自宅でテレビ観戦することには何の規制もない。クローズアップで男の素肌が大写しになるにもかかわらず。「イランは矛盾だらけだ」と苦笑するジャファル・パナヒ監督の新作「オフサイド・ガールズ」は、そんな現代イランの矛盾をユーモラスに描く。サッカーワールドカップ出場がかかるアジア予選でのイラン対バーレーン戦をどうしてもスタジアムで観戦したい少女らは男装してスタジアムに潜り込む。果たしてそこで何が起きるのか……。映画はフィクションだが、ヒントになったのは現実の出来事だ。

カテゴリ: カルチャー
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執筆者プロフィール
草生亜紀子(くさおいあきこ) 翻訳・文筆業。NGO職員。産経新聞、The Japan Times記者を経て、新潮社入社。『フォーサイト』『考える人』編集部などを経て、現職。
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