共和党「社会的保守派」内の競争を激化させる「ハッカビー」2度目の挑戦

執筆者:足立正彦 2015年5月11日
エリア: 北米

 元アーカンソー州知事のマイク・ハッカビー氏が5月5日、地元アーカンソー州ホープで2016年共和党大統領候補指名獲得争いへの出馬を正式に表明した。周知の通り、今回はオバマ大統領の3選が合衆国憲法で禁じられているため、現職大統領不在の「オープン選挙」となる。それもあって、ホワイトハウス奪還を目指して、野党・共和党から多くの政治家が候補指名獲得のために出馬を表明しつつある。ハッカビー氏は、テッド・クルーズ (テキサス州選出)、ランド・ポール(ケンタッキー州選出)、マルコ・ルビオ(フロリダ州選出)といった現職の上院議員、また女性候補のカーリー・フィオリーナ元ヒューレット・パッカード社最高経営責任者(CEO)、アフリカ系で著名な元脳外科医であるベン・カーソン氏などに次いで6人目の出馬表明となる。今後、ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事やウィスコンシン州のスコット・ウォーカー州知事も出馬表明を行うことが確実視されている。さらにクリス・クリスティ・ニュージャージー州知事やリック・ペリー前テキサス州知事ら4、5名も出馬する可能性があり、共和党は正に候補乱立の様相を呈しつつある。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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