上院通過「TPA法案」がいよいよ正念場

足立正彦
執筆者:足立正彦 2015年5月25日
エリア: 北米

 大統領貿易促進権限(TPA)法案が米議会での審議で何とか1つのハードルを乗り越えることができた。5月22日、上院本会議はTPA法案に関する票決を行い、賛成62票、反対37票、棄権1の賛成多数で同法案を可決した。前日の21日にミッチ・マコネル共和党上院院内総務(ケンタッキー州選出)が、上院本会議でのTPA法案の討議を打ち切って票決を行うべきだと発議。その動議に民主党からは13名の上院議員が賛成票を投じた結果、賛成62票、反対38票で動議が可決され、上院本会議でのTPA法案可決が視野に入っていた。

 

難航していた上院審議

 それにしても、環太平洋経済連携協定(TPP)の年内妥結に向けて不可欠となるTPA法案の上院本会議での審議は、事前の予想以上に難航していた。

 まず、上院共和党指導部は5月12日にTPA法案の審議に入るための動議を発議したが、賛成52票、反対45票と可決に必要な60票に達することができず、審議入りが否決された。与党・民主党から同動議に賛成票を投じたのはデラウェア州選出のトム・カーパー上院議員唯1人であり、発議したマコネル共和党上院院内総務にとっても衝撃的な結果であり、落胆の色を隠すことができなかった。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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