「自転車」規制強化で考える「規制とは何か?」

原英史
執筆者:原英史 2015年7月27日
カテゴリ: 政治 社会
エリア: 日本

 自転車に関する規制強化を内容とする改正道路交通法が2015年6月から施行された。
 規制強化といっても、新たな禁止行為が追加されたわけではない。「信号無視」や「通行区分違反」など従来から禁止されていた14項目の危険行為をして、2回以上警告を受けると「自転車運転者講習」(手数料5700円を払って、3時間の講習を受ける)が義務付けられる、という内容だ。

 筆者自身は日常生活で自転車をあまり利用しないが、車の運転中や歩いているときに暴走気味の自転車に接触しかけてヒヤリとした経験は何度かある。今回の法改正で、ルールが改めて周知・徹底されることは、基本的に良いことだと思う(特に東京都心の歩道では、自転車優先と勘違いしている自転車利用者に出くわすことが少なくなかったが、ここ数週間、規制強化のおかげなのか、多少沈静化しているような気がしなくもない。気のせいかもしれないが……)。

「イヤホン」は許されるのか?

 そのうえで、本稿では、今回の規制強化で改めて示された、規制全般に関わる問題点を整理しておきたい。
 規制には、交通、医療、農業、労働など、さまざまな分野で共通して抱えている構造的な問題がいくつか存在する。今回の一連の動きの中で、こうした問題のいくつかが、身近に分かりやすい形で浮かび上がった。

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執筆者プロフィール
原英史
原英史 1966年東京都生れ。東京大学法学部卒、米シカゴ大学院修了。89年通商産業省(現・経済産業省)入省。大臣官房企画官、中小企業庁制度審議室長などを経て、2007年から安倍・福田内閣で行政改革・規制改革担当大臣の補佐官を務める。09年7月退職。株式会社政策工房を設立し、政策コンサルティング業を営む。大阪府・市特別顧問、国家戦略特区ワーキンググループ委員(内閣府)、社会保障審議会年金事業管理部会委員(厚生労働省)を務めるほか、NPO法人万年野党理事、「地方議会を変える国民会議」発起人など。著書に『官僚のレトリック』(2010年、新潮社)、『「規制」を変えれば電気も足りる』(2011年、小学館101新書)、『日本人を縛りつける役人の掟/岩盤規制を打ち破れ』(2014年、小学館)、『国家と官僚』(2015年、祥伝社新書)。
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