インド政府「土地収用法改正案」の早期成立を断念

執筆者:緒方麻也 2015年9月7日
タグ: インド
エリア: アジア

 またしてもインド・ビジネスサークルを落胆させる事態となった。インド政府は8月末、産業・インフラプロジェクトによる土地収用で地権者への手厚い保障を見直す「土地収用法改正案」の早期成立を断念した。モディ首相は8月30日にラジオで演説し、同法改正案に暫定的な効力を与えてきた大統領令を更新しないと表明。同法は翌31日に失効した。7~8月に開いたいわゆる「モンスーン国会」は、結局、モディ政権の2大改革法案ともいえる「土地収用法改正案」と「GST(モノとサービスの統合税)法案」のいずれも可決できずに閉会したわけである。

カテゴリ: 経済・ビジネス 政治
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執筆者プロフィール
緒方麻也(おがたまや) ジャーナリスト。4年間のインド駐在を含め、20年にわたってインド・パキスタンや南アジアの政治・経済の最前線を取材、分析している。「新興国において、経済成長こそがより多くの人を幸福にできる」というのが信条。
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