「クリントン有利」の「討論会日程」に集まる批判

執筆者:足立正彦 2015年9月9日
エリア: 北米

 2016年大統領選挙の民主党候補指名獲得争いに9月6日、新たにハーバード大学のローレンス・レッシグ教授(54)が出馬を正式表明した。これで民主党は、最有力候補であるヒラリー・クリントン前国務長官をはじめ合計6名の出馬となる。これは17名もが出馬して乱立状態にある共和党と比較すると対照的な展開である。こうした中、民主党候補の1人であるマーチン・オマリー前メリーランド州知事が、民主党全国委員会(DNC)に対してある問題提起を行って注目を集めている。

 

「討論会の数が少ない」との批判

 オマリー氏が問題提起しているのは、民主党候補による討論会のあり方についてである。DNCは5月5日、今回の討論会の回数を6回のみと正式発表し、8月6日にはすべての開催場所と最初の4回の開催日時も発表した。具体的には、第1回はネバダ州ラスベガスで10月13日に開催され、第2回は11月14日にアイオワ州デモイン、第3回は12月19日にニューハンプシャー州マンチェスターと決まっている。そして年が明けて1月17日に南部サウスカロライナ州のチャールストンで第4回が行われ、2月か3月にフロリダ州マイアミとウィスコンシン州ミルウォーキーの2都市で開催されることになっている。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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