ベイナー下院議長「辞任」で進む米共和党の保守化

執筆者:足立正彦 2015年9月29日
エリア: 北米

 5年前に行われた2010年中間選挙では、オバマ政権による積極的な財政出動策に猛反発した保守派有権者の草の根運動であるティーパーティー(茶会党)運動が全米各地に広がる中、共和党が歴史的勝利を収めた。その結果、翌2011年1月に召集された第112議会において、共和党は下院で4年ぶりに多数党に復帰することになった。同時に下院議長も、4年間同ポストにあった米国史上初の女性下院議長であったナンシー・ペロシ下院議員(民主党、カリフォルニア州第12区選出)から、共和党下院院内総務であったジョン・ベイナー下院議員(オハイオ州第8選挙区選出)に交代していた。

カテゴリ: 政治 社会
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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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