国際論壇レビュー
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「米中首脳会談」で顕在化した「ツキディデスの罠」への懸念

会田弘継

 公式訪問の首脳会談後の記者会見で、これほど露骨に対決姿勢を見せつけることは、あまりないだろう。冷戦時代の米ソ対決を思い出した――。

 9月25日、ホワイトハウスのローズガーデンに立ったオバマ大統領は、習近平国家主席に米国を標的にしたサイバー攻撃を「やめさせよ」と求めたことを明らかにし、違反者はあらゆる手段を用いて追及すると、脅しつけるように言った。対する習主席は、南シナ海の領有権問題で「島々は古来中国領土だ」と、頑として譲る気配もない。【Remarks by President Obama and President Xi of the People's Republic of China in Joint Press Conference, whitehouse.gov

 今会談で注目の議題となっていたサイバー攻撃をめぐっては、平時に攻撃をしないという国連でまとめられた指針を尊重し、今後も対話を続けていくことになった。だが、オバマ大統領が「言葉だけでなく行動を」と(厳しく)求め、懐疑心を露わにしたのも「当然」だと、米紙『ニューヨーク・タイムズ(NYT)』社説は言う。【Finding Common Ground With China, NYT, Sept. 25

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執筆者プロフィール
会田弘継
会田弘継 青山学院大学地球社会共生学部教授、共同通信客員論説委員。1951年生れ。東京外国語大学英米科卒。共同通信ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長などを歴任。2015年4月より現職。著書に本誌連載をまとめた『追跡・アメリカの思想家たち』(新潮選書)、『戦争を始めるのは誰か』(講談社現代新書)、訳書にフランシス・フクヤマ『アメリカの終わり』(講談社)などがある。
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