北朝鮮「ミサイル発射」の衝撃(中)韓国「強い対抗措置」は「吉」と出るか

平井久志
執筆者:平井久志 2016年2月22日
カテゴリ: 国際 外交・安全保障

 韓国の朴槿恵政権は2月10日、北朝鮮の4回目の核実験や事実上の長距離弾道ミサイルの発射に対し、開城工業団地の操業中止という強い対抗措置を発表した。日本の独自制裁発表と歩調を合わせた措置だった。
 これに対して、北朝鮮の祖国平和統一委員会は翌11日声明を発表し「今回の挑発的措置は北南関係の最後の命脈を断ち切る破たん宣言であり、6.15北南共同宣言に対する全面否定であり、朝鮮半島の情勢を対決と戦争の最極点に追い込む危険極まりない宣戦布告である」と韓国側を非難した。この上で(1)開城工業地区を閉鎖し、軍事統制区域に宣布(2)すべての韓国側人員を2月11日午後5時までに追放(3)開城工業団地内の韓国側のすべての資産を全面凍結、凍結設備などは開城市人民委員会が管理(4)南北間の軍通信と板門店連絡ルートを閉鎖(5)北朝鮮側労働者の全員を撤収――という強い対抗措置を発表した。韓国側が工業団地の操業を中止すれば、北朝鮮側が強い姿勢に出ることは十分に予測されたことであった。

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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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