株価低迷の折から結構な話――とは言い難い。赤字の住宅メーカーがロシアに人工島建設を謳い、株価が暴騰。裏では大物仕手筋と――。 少々のことでは驚かない証券マンが目を剥いたのが、大阪証券取引所二部上場の「千年の杜(四月一日から東邦グローバルアソシエイツに社名変更)」の株価だ。なにしろ、一月十七日に一株十九円まで値下がりしたボロ株が、世界中の株価が下落しているのを尻目にあれよあれよという間に五百一円まで暴騰したからである。しかも、暴騰の理由は、二〇一四年に冬季オリンピックが開催されるロシアのソチに同社が人工島を建設することだというのだから、呆気にとられるのも当然だ。
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