欧州「民泊」事情(下)バルセロナは「規制」で「激変緩和」

大野ゆり子
執筆者:大野ゆり子 2016年12月20日
バルセロナ市内のアパートの壁には「民泊反対」のアピールも(筆者撮影、以下同)

 大家は「賃貸をしながら友達を作り」、利用者は「その土地に暮らす人と旅をする」を謳うAirbnb (エアービーアンドビー)。しかしユーロ危機の閉塞感が漂うヨーロッパで、「民泊ブーム」が爆発的にヒットしたのは、シェアの喜びというよりも、むしろ生活費の不足を補う副収入が得られるという経済的な側面が大きかった。
 2013年に英エコノミスト誌から、「シェアリング・エコノミーが生んだ卓越したビジネスモデル」として評価されたAirbnb だったが、市場が拡大するにつれ、2014年に入ると近隣住民とのトラブル、地元の不動産市場への影響、宿泊税の問題、ホテル業界からの反対などで風当たりが強くなっていく。Airbnb の本拠地であるサンフランシスコをはじめ、ニューヨーク、パリ、アムステルダム、ベルリン、ミュンヘンなど、観光客が集まる大都市は、「民泊」規制に向けてそれぞれ人数や日数、地区を制限して近隣住民やホテル業界との「共生」を図る法整備に乗り出すようになった。

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執筆者プロフィール
大野ゆり子 エッセイスト。上智大学卒業。独カールスルーエ大学で修士号取得(美術史、ドイツ現代史)。読売新聞記者、新潮社編集者として「フォーサイト」創刊に立ち会ったのち、指揮者大野和士氏と結婚。クロアチア、イタリア、ドイツ、ベルギー、フランスの各国で生活し、現在、ブリュッセルとバルセロナに拠点を置く。
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