「荒れ模様」で動き始めた「香港次期トップ」選び

野嶋剛
執筆者:野嶋剛 2016年12月16日
エリア: 中国・台湾
再選を断念した梁振英行政長官(左)と、有力候補の「剤爺」こと曽俊華財政官(右)

 

 香港の政局が、ここにきて、一気に動き出した。

 香港のトップである特別行政区行政長官の梁振英氏が、来年3月に行われる行政長官選挙で再選を目指さない意向を12月9日に表明した。もともと続投を目指していたとみられていただけに、突然の態度豹変に、香港は大きくざわめいた。

 梁氏は、北京(中央政府)の意向に忠実に従うタイプで、結果的に2014年の雨傘運動を招く失態を演じた。その後も、香港独立思想を徹底的に排除していくなど強硬派のスタイルによって北京の支持を勝ち取る作戦と見られたが、その思惑が外れて、今年9月の立法会(議会)選挙で本土派の躍進を許すなど、香港情勢の悪化に懸念を抱いた北京から「ダメ出し」された可能性がある。

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執筆者プロフィール
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に「イラク戦争従軍記」(朝日新聞社)、「ふたつの故宮博物院」(新潮選書)、「謎の名画・清明上河図」(勉誠出版)、「銀輪の巨人ジャイアント」(東洋経済新報社)、「ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち」(講談社)、「認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾」(明石書店)、訳書に「チャイニーズ・ライフ」(明石書店)。
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