現在、北東アジアの安全保障の破綻、「朝鮮半島有事」が危惧されている。軍事力は、「生存圏拡大」のためのターゲットに対して「我の意思を強要する」国家規模の暴力装置と言われる。それでは、軍事力で脅し、怯(ひる)ませ、要求を呑ませようとする「北朝鮮の意思」はどのような現実をもたらすのか。
「楽観論」と「悲観論」
大別すれば、「金王朝自らの滅亡を招く攻撃行動は起きない」という「楽観」と、「戦争を仕掛け、一泡吹かせ、停戦に持ち込み有利な決着を図る」北朝鮮の手前勝手で最悪の行動を予想する「悲観」がある。楽観論に比べて「最悪」と「悲観」に基づく思考は、「被害の局限」を想定させ「抑止の手立て」の必要性が導かれる。
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