「瓢箪から駒」で実現した「外相・防衛相兼任」という「意味」

村上政俊
執筆者:村上政俊 2017年8月1日
カテゴリ: 政治 外交・安全保障
エリア: 北米 日本
7月29日、北朝鮮が発射したミサイルの対応に追われる、岸田文雄外相兼防衛相 (C)時事

 

 政界では「一寸先は闇」という言葉がよく口の端に上るが、この件は「瓢箪から駒」というところか。稲田朋美前防衛相の辞任によって岸田文雄外相が防衛相を兼務することとなった。防衛省の省昇格以前を含めても、事務代理を除けば、外務と防衛の閣僚を同じ人物が兼務するのは史上初めてだ。日本の外交・安全保障にとっては画期的な出来事と言える。

円滑とは言えない「外防」関係

 安全保障に携わるという点で、外務省と防衛省の役割は共通している。現に参議院では、外務省と防衛省との所管事項を同じ場で審議する外交防衛委員会が設置されて久しい。また外交と防衛軍事が不可分であることは、外交や安全保障の教科書を紐解けば直ぐにわかることだ。ヨーロッパで近代国際関係が形作られる過程では、軍人と外交官は未分化だった。外交が行き詰まれば軍事手段を行使するという基本線を思い起こせば、その一体性は明らかであろう。

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執筆者プロフィール
村上政俊 1983年7月7日、大阪市生まれ。現在、同志社大学嘱託講師、同大学南シナ海研究センター嘱託研究員、皇學館大学非常勤講師、桜美林大学客員研究員を務める。東京大学法学部政治コース卒業。2008年4月外務省入省。第三国際情報官室、在中国大使館外交官補(北京大学国際関係学院留学)、在英国大使館外交官補(ロンドン大学LSE留学)勤務で、中国情勢分析や日中韓首脳会議に携わる。12年12月~14年11月衆議院議員。中央大学大学院客員教授を経て現職。著書に『最後は孤立して自壊する中国 2017年習近平の中国 』(石平氏との共著、ワック)。
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