「ユネスコ」を「イデオロギー闘争」の場にするな
就任以来、国連などの国際機関に対して消極的な態度を隠そうともせず、国際機関の分担金を支払わないと明言してきたトランプ米大統領だが、突然のユネスコ(国連教育科学文化機関)脱退は世界を驚かせ、ニュースのトップ項目を飾った。
しかし歴史を振り返ってみると、アメリカがユネスコを脱退したのは初めてではなく、またこれまでもイデオロギー上の問題を巡って様々な闘争が繰り広げられてきた。アメリカのユネスコ脱退や、それと同時に進められていたユネスコの新事務総長選挙については、フォーサイトでも国末憲人さんが既に書かれているが(「『米脱退』で揺れる『ユネスコ』を仏女性『新事務局長』は立て直せるか」2017年10月20日)、ここではユネスコという組織の性格と、アメリカの対ユネスコ政策について論じてみたい。
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