北朝鮮「権力暗闘」最新事情(中)消えた「核・ミサイル開発」の中心人物

執筆者:平井久志 2017年12月27日
エリア: アジア
第8回軍需工業大会に出席した金正恩党委員長(前列中央)[KCNA VIA KNS](C)AFP=時事

 

 前回(上)冒頭でも触れた通り、北朝鮮は12月11日~12日に、平壌の「4.25文化会館」で「第8回軍需工業大会」を開催した。これには金正恩(キム・ジョンウン)党委員長も臨席した。北朝鮮メディアは「第8回」と報じたが、「軍需工業大会」の開催が公にされたのは初めてである。過去、秘密開催だった軍需工業大会を公表した背景には、11月29日に発射した新型ICBM(大陸間弾道ミサイル)「火星15」の実験成功があったと見られる。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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