「君主号」の世界史
「君主号」の世界史(1)

なぜ君主号を考えるか:「はじめに」に代えて

岡本隆司
執筆者:岡本隆司 2018年4月6日
来日したイギリスのチャールズ皇太子(右)、ダイアナ妃(中)、浩宮さま(皇太子殿下、左)。1986年5月9日、京都・修学院離宮にて (C)時事

 

 昨年12月20日付の『朝日新聞』に、外務省が同日公開した外交文書に関する記事が載った。その文書の中に、チャールズ英国皇太子・同ダイアナ妃両殿下が1986年に訪日したさいの関係ファイルが含まれていた。

チャールズ「皇太子」の怪

 日本政府としても、当時は異例の歓待だった。王室の結びつきということで、良好な日英関係の維持に資したことはまちがいない。山崎敏夫駐英大使(当時)も、「英国朝野に対するPR効果も甚だ大きいであろう」と述べるほどで、両殿下の訪日は歴史的にも、重大な出来事だった。

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執筆者プロフィール
岡本隆司 京都府立大学文学部教授。1965年、京都市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。博士(文学)。専門は近代アジア史。2000年に『近代中国と海関』(名古屋大学出版会)で大平正芳記念賞、2005年に『属国と自主のあいだ 近代清韓関係と東アジアの命運』(名古屋大学出版会)でサントリー学芸賞(政治・経済部門)、2017年に『中国の誕生 東アジアの近代外交と国家形成』で樫山純三賞・アジア太平洋賞特別賞をそれぞれ受賞。著書に『李鴻章 東アジアの近代』(岩波新書)、『近代中国史』(ちくま新書)、『中国の論理 歴史から解き明かす』(中公新書)、『叢書東アジアの近現代史 第1巻 清朝の興亡と中華のゆくえ 朝鮮出兵から日露戦争へ』(講談社)など多数。
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