岩瀬昇のエネルギー通信 (31)

「サウジアラムコ」の企業価値は「2兆ドル」及ばずと断定した『Financial Times』

本当の企業価値は?(サウジアラムコの石油施設)(C)AFP=時事

 

 昨夜(2018年4月13日)『Bloomberg』が、同社が入手した「サウジアラムコ(以下、アラムコ)」の2017年前半(1~6月)決算内容について報じている記事(「The Aramco Accounts: Inside the World’s Most Profitable Company」)を読み、「アラムコ」が不正確だ、憶測分析にはコメントしない、と言っているこれらの数値をどう理解すべきなのだろうか? と筆者のFacebookに投稿した。特ダネを抜かれた(?)『Financial Times』(FT)はどう報じるのだろうか、と待っていたが、同社のエネルギー担当記者Anjli Ravalが淡々と『Bloomberg』記事を紹介しているものしか出てこなかった。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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