世界遺産に登録勧告「潜伏キリシタン」消えゆく迫害の記憶

執筆者:田井誠 2018年5月9日
タグ: 国連 ドイツ 日本
エリア: アジア
潜伏キリシタン遺産の一部となっている「原城跡」(筆者撮影、以下同)

 

 世界遺産委員会の諮問機関「国際記念物遺跡会議(イコモス、本部・パリ)は現地時間の5月3日午後、弾圧を逃れ、信仰を密かに守り続けた人々が暮らした集落などを含む「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界文化遺産登録を勧告した。西洋から伝来した信仰が禁教期に独自発展し、受け継がれた「文化的伝統」に一定の価値があると判断した。6月下旬から7月上旬にかけて中東のバーレーンで開かれる世界遺産委員会での審議を経て、正式登録される見込み。

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執筆者プロフィール
田井誠(たいまこと) たいまこと、共同通信社記者。1980年生まれ。2003年共同通信社入社、名古屋支社、長崎支局、文部科学省、文化庁、国土交通省などを担当。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産登録事業を担当し、ドイツ・ボンで開かれた第39回世界遺産委員会やエチオピア・アディスアベバでの第11回政府間連絡会議などを現地取材。『進化する日本の食』(PHP新書)、『新しい力:私たちが社会を変える』(新評論)などの一部を執筆。
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