検証「米朝首脳会談」(3)現地乗り込みを目論んでいた「習近平」

平井久志
執筆者:平井久志 2018年6月19日
共同声明に盛り込まれた以外に、何が協議されたのか――(拡大会談で握手する金正恩党委員長とトランプ大統領)(C)AFP=時事

 

 北朝鮮の「完全非核化」の約束が抽象的なものであるとしたが、北朝鮮の「最高指導者」である金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)が「完全非核化を約束」した意味は大きい。

「最高指導者」の約束

 1994年10月の米朝枠組み合意は、北朝鮮の姜錫柱(カン・ソクチュ)第1外務次官が米国のロバート・ガルーチ北朝鮮核問題担当大使(いずれも当時)と交わした合意文書であった。2000年の米朝共同コミュニケは署名者の明記はないが、訪米した趙明録(チョ・ミョンロク)国防委員会第1副委員長が米国側と交わした合意文書である。2012年2月29日の米朝閏年合意は、金桂冠(キム・ゲグァン)第1外務次官と米国のグリン・デービース国務省北朝鮮担当特別代表が交わした合意文書であった。

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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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