「難民問題」で溺死寸前だったメルケル首相の政局「遊泳術」(下)
さて、連立政権がギリギリのところで瓦解を免れた合意とは一体どのようなものか。
合意の核が「トランジット・センター」を経て最終的に落ち着いた「トランジット手続き」にあることは本稿(上)で触れた。
その「トランジット手続き」に拠れば、ドイツ・オーストリア国境のロッタルオスト、ヴァルサーベルク、キーファースフェルデンの3カ所で、次のような対応がなされる。
なお、「手続き」の対象は「EUの第三国で難民申請を行った者」である。ここでは、当初議論されていた「EUの第三国で難民登録を行った者」は対象となっていない。
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