岩瀬昇のエネルギー通信 (56)

ロシア・ガスパイプライン巡る「ドイツ」「ウクライナ」それぞれの「お家の事情」

執筆者:岩瀬昇 2018年7月18日
エリア: 北米 ヨーロッパ
「ロシア:サウスストリーム計画の撤回とロシアの天然ガスパイプライン網の再偏」本村真澄、石油天然ガス・金属鉱物資源機構調査部(2016年12月19日)より

 

 筆者が入社して数年たったころ、「動機は不純でもいい。海外に出張するネタを探しだして、ともかく行って来い」という上司がいた。半世紀近く前のことで、商社でも多くの若手社員を海外に「慣れさせる」ことが重要だった時代だ。ニューヨーク勤務帰りのこの上司は、若手が視野を広げ、発想を豊かにする一方策としても、海外出張を奨励していたようだ。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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