バングラデシュ「後発開発途上国」卒業で普通の「途上国」でも山積する課題

執筆者:緒方麻也 2018年7月23日
エリア: アジア
ダッカ市街。「後発」が取れるだけでまだまだ「開発途上国」には違いない

 

 3月22日、バングラデシュの首都ダッカ。独立の父ムジブル・ラーマンの愛称を冠したボンゴボンドゥ国際会議場(BICC)で、同国の後発開発途上国(LDC)「卒業」を祝う記念式典が盛大に開かれた。この日から2日間、ダッカでは祝賀パレードやカルチャーショーなどが開かれ、お祭りムード一色となった。

 国連開発計画委員会(UNCDP)は今年3月、アジア最貧国の1つに数えられていたバングラデシュが、国民総所得(GNI)をはじめ、乳幼児死亡率や識字率などの人的資源開発指数(HAI)、そして農林水産業への依存度や特定品目への輸出集中度などで判定する経済脆弱性指数(EVI)が定められた指標をクリアしたとして、LDCからの「卒業」を認定した。

カテゴリ: 経済・ビジネス 政治
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執筆者プロフィール
緒方麻也(おがたまや) ジャーナリスト。4年間のインド駐在を含め、20年にわたってインド・パキスタンや南アジアの政治・経済の最前線を取材、分析している。「新興国において、経済成長こそがより多くの人を幸福にできる」というのが信条。
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