政界では“節操”など死語だから、どこと組もうと勝手。しかし、国家のために何を貢献できるのか――。 何をやっても支持率が上がらない福田政権の中で、公明党が自民党への不信感を表し始めたのは、福田政権発足後初めての国政選挙となった、四月の山口二区衆議院議員補欠選挙でのことだった。 自民党と連立を組む公明党は、選挙区に太田昭宏代表、北側一雄幹事長など“大物”を投入した。太田代表は山口補選を「次期衆院選のテストケース」と位置づけていたが、投票日一週間前のマスコミ各社の世論調査では、一〇ポイント以上離されて与党候補の劣勢。当時自民党総務会長だった二階俊博氏に「自民党はしっかりやってくれているのか」とクレームをつけるなど、太田氏は苛立ちを隠せなかった。
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