「中坊試案」の真意は「司法改革つぶし」か

執筆者:矢吹信 2000年4月号
タグ: フランス 日本
エリア: アジア

 二月二十二日、政府の司法制度改革審議会(会長・佐藤幸治京都大学教授)に、ある試案が提出された。タイトルは「弁護士制度改革の論点」。提出者が、元日本弁護士連合会会長で、審議会委員でもある中坊公平氏であることから、「中坊試案」とも呼ばれている。 中坊試案は、現在全国で一万七千人しかいない弁護士の数を、五、六万人に増やすという「大胆な提言」(日弁連幹部)が一般の注目を集めているが、専門家の間で関心を集めているのはこれとは別の点である。硬い表現は毎度のことで恐縮だが、原文のまま引用させて頂くと以下のくだりになる。

カテゴリ: 社会
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