一日一店、いや二店の勢いで出店する“デフレ経済の仕掛け人”。それがシェア七割を占める百円ショップの最大手、大創産業の矢野博丈社長だ。今や全国二千店。百貨店やスーパーの売上高が前年割れを続ける中で今三月期の売上高は二千億円を突破する見込みだ。過去六年で十一倍以上。年間二十億個という販売数量は日本人一人当たり年十六個買っている勘定だ。コップ、腕時計、英和辞典、老眼鏡、ネクタイ、土なべ……。百貨店や専門店で千―二千円しそうなものまで集め「これでも百円なの!」と思わせる意外感、宝物探しの魅力が顧客を誘う。「主婦のレジャーランド」がキャッチフレーズだ。
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