【焦点の人】グロリア・マカパガル・アロヨ(フィリピン大統領) 女性新大統領の背後にラモス元大統領の影

執筆者:松澤信彦 2001年2月号
エリア: アジア

 国軍のエストラダ大統領支持撤回に続き、相次ぐ閣僚の辞任。「ピープルパワー」でマルコス大統領を追放した一九八六年二月の「エドゥサ革命」から十五年。歴史は再び繰り返された。不透明な弾劾裁判の行方に業を煮やした市民数十万人がエドゥサ大通りに集まった「ピープルパワーII」を前に、エストラダ大統領は任期半ばで辞任を余儀なくされた。 一月二十日午後、グロリア・マカパガル・アロヨ副大統領(五三)が新大統領就任を宣言。再び盛り上がった「ピープルパワーII」は、前回に続いて奇しくも二人目の女性大統領を生み出した。父親のディオスダド・マカパガルは第五代大統領。フィリピン史上初めての親子二代の大統領である。

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