今必要なのは「保守革命」である

執筆者:中西輝政 2001年5月号
エリア: アジア

高い支持率で発足した小泉内閣は、政界大再編に向かわない限り、「第二の細川内閣」となってしまう危険がある。今、日本に必要なのは「改革」というよりも、「改革」である。現実を直視する保守主義と、強靭な合理主義なくして日本のの再生はない。 稀にみる世論の高い支持を受け、小泉内閣が発足した。久しぶりに誕生した、国民の期待を背負った、追い風の政権といえるだろう。リーダー自身にも「改革」のイメージがある。ぜひともこれを契機として、日本の再生のために新しい流れを作ってもらいたい。 しかしながら一方で、小泉内閣には政権自体が抱える問題があり、その前途には様々な落とし穴が待ちかまえている。小泉内閣が、日本の政治そのものの有り様を根本的に変えていかないと、つまり新たなる政界大再編の第一歩を踏み出す努力をしない限り、小泉内閣は「第二の細川内閣」となって幻滅だけを残す危険性がある。

カテゴリ: 政治
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