IT界の本田宗一郎と藤沢武夫 荒川亨(ACCESS社長)

執筆者:船木春仁 2001年8月号
タグ: アメリカ 日本

 今年二月、小さな会社が東証マザーズに上場した。会社創業から一七年で売上高は二五億円。赤字が続き、配当をしたこともない。今後も、研究投資を続けるために数年は黒字になりそうもない。だが、この小さな企業の動向に世界中の電機メーカーが注目している。社名をACCESSという。 ACCESSは、携帯電話やテレビ、ゲーム機、カーナビなどの非パソコン系機器でインターネットを閲覧するためのブラウザソフトを開発している。すでに携帯電話用で七割、情報家電で八割のシェアを握る。前年度末でACCESSのブラウザが搭載された製品は一四〇種、のべ四〇〇〇万台となり、今年度末には二〇〇種、五〇〇〇万台に達する見込みだ。最近では、インターネットにつながる電話機「Lモード」に搭載されているブラウザもACCESS製だ。ACCESSのブラウザがあったからこそ携帯電話でインターネットを閲覧できるようになったともいえる。

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