新宮誕生を機に皇室典範の改正論議が浮上しつつある。世界各国のロイヤル・ファミリーの悩みの種も後継問題。二〇〇二年版世界王室事情。 敬宮愛子さまのご誕生は、久しぶりに明るい話題ではあったが、現行の皇室典範では、女子は皇位を継承できない。皇太子夫妻には早々と「次は男の子を」の期待が高まる一方で、「女帝」を可能にするための皇室典範改正論議も浮上しつつある。 皇室では、秋篠宮を最後に三十六年間男子皇族が生まれておらず、今回の内親王で、紀宮以来九人続けて女のお子さまの誕生となった。四十一歳の皇太子にとって、「男子出産」への期待はさぞ重かろうと拝察される。近代の天皇は、明治、昭和と一代おきに皇嗣の問題が浮上してきたが、皇位継承は君主制に宿命的に付きまとう難題だろう。
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