リバイバルした日産に「二年遅れ」という課題

執筆者:林慶次郎 2002年4月号

「(三年計画の経営再建策)リバイバルプランを一年前倒しで達成できる見通しだ。成長の準備は整った」――。二月二十六日、日産自動車のカルロス・ゴーン社長は新型小型車「マーチ」の発表会の席で、誇らしげにこう宣言した。 二兆一千億円(九八年度末)の実質有利子負債を抱えて経営危機にあった日産は、九九年三月の仏ルノーとの提携後、ゴーン社長のもとで業績を一気に回復させた。村山工場をはじめとする工場の閉鎖や二万一千人の社員削減、系列企業株式の売却など、大胆なリストラで有利子負債は七千億円に激減。円安の追い風も受けて、二〇〇一年度は連結営業利益ベースで過去最高益を更新する可能性が高い。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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