ソニーが「年俸制」を全社員に拡大する準備を極秘裡に進めている。むだな残業を廃し、有能な人材は高給で遇する米国並みの給与改革だ。実施されれば、大手企業初の試みとなる。 ソニーグループの正社員はリストラでやや減ったものの、いまでも十六万人前後。今回の構想は、管理職に導入済みの年俸制を、女性社員を含む全ての一般社員に拡大しようというものだ。現在、組合と最終折衝中で、了解が得られれば来春にも実施される。 検討中の案は、(1)まず、現在の年収や実績などを考慮して新たな年俸を決める(2)年俸制開始後は、年度末に社員に仕事ぶりを自己申告させ、実績や翌年の目標などをもとに新年俸を決める(3)賞与も基本的に年俸に含まれるが、年俸を例えば十六分割して、十六分の四を従来のように年に二回支払うことも可能――というのが骨子だ。
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